「勉強しても成績が上がらないのは頭が悪いからだ…」と考えて諦めてしまっていませんか?
断言します。悪いのは「頭」ではなく「やり方」です。
今回は学習の基本ルールとして、身につけるべき4つのルールを重要度が高い順にお伝えします。この記事の内容をしっかり実践できれば、定期テストで「安定して60点以上取れる」ようになります。
どこに何が書いてあるのかわかる状態を作る
子どもたちが(特に数学で)問題を解いている姿を見て、この子「勉強できないな」と思う瞬間がこれです。
- 筆算や計算式で問題文や自分で書いた式が見えなくなってしまう。
- 字が小さく、よくよく見ないと何が書いてあるのか分からない。
- そもそもどこに何が書いてあるのか分からない。説明できない。
ここで大事なことは「見直すことを前提としていない」ということです。つまり「問題を解くこと自体が目的になっている」ということです。
まずは目的意識を持つことから初めてください。今問題を解いているのは、テストでその問題が出てきた時に確実にできるを確認するためです。だから「解きっぱなし」の状態や、「答えがあっているだけ」の状態には何の意味もないのです。
それよりも大事なことは「答えを出すまでの考え方が正しかったかどうか」です。もし正しかったならばそれでOKだし、間違っていたならば正しく考えられるように修正すればいいんです。
まずはこの意識を持つことで「学習効果」はぐんと高くなります。
答え合わせは「1問ずつ」行う
ワークを見開き1ページ取り組んだ場合、勉強ができない人は「まず最初から最後までを解き、そのあと丸つけをする」という行動をとります。基礎が完成していない人がこれをすると効果がない、むしろ逆効果です。
ワークなどの問題集は「似たような問題」がまとまっています。見開き1ページをまとめてやると、間違ったやり方で1ページ分の問題をこなしたことになり、間違ったやり方が身についてしまいます。ものすごくこわくないですか?せっかくできるようになるために頑張って勉強しているのに、実はそれは「できないようになる」勉強だっただなんて。
問題を解く時は「数問かけて正しい考え方へ修正していくんだ」という認識を持ちましょう。そう考えると1問ずつ見直しをするのは自然な考え方ですよね?
1問につき、期間を開けて最低3回解く
1回やっただけで、いつでもできるようになる。
それができれば一番なのですが、残念ながら人間はそう甘く作られていません。放っておくと「必要のない記憶」だと脳が勝手に判断して忘れてしまいます。そうならないために定期的に同じことをやって、脳に「必要な記憶」だと分からせてあげなければいけません。
定期的とは、具体的にいうと「完全に忘れる前に」です。1回目と2回目の間は3日程度、2回目と3回目の間は1週間程度。4回目以降はそれ以上の間隔で取り組むようにしましょう。この間隔は詰めすぎてもまだ頭にちゃんと残っていますし、開きすぎても完全に忘れてしまいます。
わからないことは質問する
自分で調べたり、考えたりする時間は大事な時間ですし、大前提です。
ですが、それらに時間を使いすぎることは非効率ですし、間違ったやり方で覚えてしまったり、勉強が嫌いになってしまう原因にもなります。
初めての知識だと感じたら迷わず質問することをお勧めします。
(番外編)ノートをきちんととる
勉強する時に使うノートは、各教科で2冊ずつ用意します。それぞれの役割は以下の通りです。
「授業ノート」…先生が書いたの板書を書いたり、内容を理解するためのメモを書いたりするノート。これを見返したら、教科書の内容と先生が授業でしゃべった内容がわかるようにしておくためのノートです。
「マイノート」…授業の内容を授業ノートを見ながらまとめたり、間違えた問題を「どこで間違えて、どう考えるのが正しかったのか」を集めたり、単語や熟語をひたすら書いたりするノート。
「授業ノート」は学校の先生へ提出して手元にない期間が発生しますし、「マイノート」と照らし合わせることが容易になりますから、1冊で全ての役割をさせるよりかは分けてあった方がいいです。マイノートには3つ役割がありますから、役割ごとにノートを分けてもいいですね。
ちなみに「マイノート」は、巷では暗記ノートとかまちがいノートと呼ばれています。暗記やまちがいという言葉の響きが個人的にあまり好きでないですし、定着ノートという響きも何だか堅苦しいので当塾ではこの名前で読んでいます。
今の段階で詳しい使い方を実践できなくてもいいのでそれは別記事にまとめますが、ノートをとる上で大事なことを2点お伝えしておきます。
それは、「授業ノートは板書通りに書く」ことと「ノートは広々と使う」ことです。
授業ノートは板書通りに
何でこんなことをいうのかというと、「理解に専念するため」です。
ノートに凝る人は先生の板書も、レイアウトを工夫します。それを頭っから否定する気はありません。でも先生が「後から書き足した」という場合に対応しなくてはなりません。そんなことを考えながらノートを書いていたのでは、先生の言うことに集中できませんよね?
もうひとつ理由があります。板書は先生が何年もかけて「これが一番わかりやすい」と改良を重ねられてきたものです。だから、そこには「生徒が理解しやすいように」と先生なりの意図が込められているはずなのです。
そういう面でも予め「板書は丸写しする」と決めておいて、後は授業の内容を理解することに神経を注いだ方が有意義な授業になります。
ノートは広々と使う
勿体ない精神からなのか、ぎゅうぎゅうに敷き詰めて書く人がいます。ぱっと見は「やった感」がありますね。ですが「どこに何が書いてあるか分かりにくい」という状態になっていませんか?後から見返すことを前提に作るはずのノートがそのような欠点を抱えていては役に立ちません。
さらに、一番のメリットといっていいものがあります。それは「後から簡単に書きたせる」ということです。特に「マイノート」は一回書いたら終わりではなく、何度も見返すものです。それこそ、試験の日に各教科1冊ずつこれを持っておけば大丈夫と言えるまで仕上げるものです。
だから当然、「後から気づいたこと」が出てきます。付箋を利用するという手段もありますが、何かの拍子でなくなってしまうかもしれないので、あまりオススメしません。
それよりも「追記がある」ということを最初から頭に入れて余白を十分にとった方が、後から書き込みやすいですし、何より見易さにつながります。
まとめ
1つ1つはとるに足らないようなことだったかもしれません。だから「めんどくさい」といってやらなくても、見かけ上の「勉強しました感」は演出できるかもしれません。
「めんどくさい」は敵ですね。ですがめんどくさいと戦おうとしてはいけません。どうやっても勝てません。「やらない理由」なんていくらでも作れますから。
「めんどくさい」への対抗手段は、たった一つ、「習慣化」です。「めんどくさい、でもやろう」を繰り返しているうちにそのうち「めんどくさい」は「当たり前」に変わっていきますよ。大抵の「めんどくさい」の先に待っているのは自分の成長です。
いくらでも手伝うぞ!さぁ、頑張ろう!